熱容量はクラッチが壊れたり、ダメージを受けたりするまでに耐えられる熱の量です。
熱はクラッチをつなぐとき(滑った時、調整しているとき)に発生します。その時に発生した熱の大部分はプレッシャープレート、フロータープレート、クラッチディスクに吸収されます。また一部の熱はフライホイールに吸収されます。クラッチの質量が大きいほど、より大きな熱、温度を吸収します。ブレーキやタイヤと同じく、温度が高いとダメージが大きくなります。
クラッチディスクの枚数が多くなると質量が大きくなり熱容量が大きくなって、トータルの温度域が低くなります。熱への安定性から、カーボンカーボンはダメージを受けるまでメタルより高温に耐えることができます。レーストラック(コース)は一般的にクラッチに負担がハードではありませんが、クラッチが滑りやすいパッドックやストリートでは温度が上がり、ダメージの多くを発生します。また、エンジンパワーが同じでも、車重の大きい車の方が軽い車より大きなクラッチ容量が必要です。